コーデは一つのドラマ。主役を決めれば大人の着こなしは迷わない
コーディネートが苦手な方ほど、最初に決めてほしいことがあります。
それは、今日の主役です。ワンピースでも、バッグでも、アクセサリーでも、靴でもいい。まず「今日はこれを見せたい」と決めるだけで、コーデはぐっと組み立てやすくなります。
主役が決まらないまま服を選ぶと、あれも着たい、このバッグも持ちたい、昨日買ったアクセサリーもつけたい、という欲張りコーデになりがちです。気持ちは分かります。新しいものは使いたいし、好きなものは全部のせしたくなる。でも、全部が主張し始めると、全体はとっ散らかります。

まずは今日の主役を一つだけ決める
今日の主役は、自分で作った真っ白な小さなスマホバッグ。小さいけれど、白の分量が効いていて、ちゃんと目を引く存在です。
こういうアイテムを主役にするなら、他のものは脇役に回します。服は落ち着いた色にする。アクセサリーも盛りすぎない。羽織りは白でバッグとつなげて、全体の中に自然な流れを作る。
主役を決めるというのは、目立つものを一つ置くというだけではありません。その主役がきれいに見えるように、まわりを整えることまで含めて考えるということです。

脇役まで主張すると、まとまらない
ファッションは、一つひとつのアイテムだけを見ていても完成しません。大事なのは、全体のストーリーです。
名ドラマには、必ず主役がいます。そして、脇役が上手に後方援護しているからこそ、主役が引き立ちます。全員が前に出ようとしたら、どんなにいい役者が揃っていても、見ている側は疲れてしまう。
コーデも同じです。バッグを主役にしたいなら、靴やアクセサリーはバッグの邪魔をしない。ワンピースを主役にしたいなら、バッグは控えめにする。アクセサリーを主役にしたいなら、服のデザインは少し引く。
この引き算ができるようになると、大人の着こなしはぐっと垢抜けます。
若い頃は、多少いろいろ盛っても勢いで着られたかもしれません。でも大人になると、盛りすぎた分だけ重たく見えたり、頑張りすぎて見えたりします。だからこそ、どこを見せて、どこを引くかが大切です。
白いバッグを主役にするなら、白の羽織りでつなげる。茶系の服で土台を落ち着かせる。足元は抜け感を作る。そんなふうに全体を一つの流れで見ると、コーデに理由が生まれます。
理由のある着こなしは、見ている人にも伝わります。なんとなくではなく、ちゃんと整って見えるのです。

大人のおしゃれは、全体のドラマを見る
シニア世代は、どうしても「せっかく買ったから」「まだ使えるから」と、いろいろ足したくなることがあります。でも、足し算だけでは素敵に見えない年齢でもあります。
何を着るかより、何を主役にするか。そこから考えると、迷いが減ります。主役が決まれば、色も小物も靴も自然に決めやすくなります。
明日のコーデに迷ったら、クローゼットの前でまず一つだけ選んでみてください。今日はこのバッグ。今日はこの靴。今日はこのアクセサリー。主役が決まれば、あとは脇役を整えるだけ。
そして、主役は毎日変えていいのです。今日はバッグ、明日は靴、明後日はアクセサリー。そう考えると、同じ服でも気分が変わります。
クローゼットの中身を増やす前に、まずは主役の決め方を変えてみる。それだけで、手持ちの服がまだまだ働いてくれます。
コーデは一つのドラマです。主役を立てて、脇役はでしゃばらず後方援護。それだけで、いつもの服もちゃんと見違えます。